便秘症
【概要】
排便が週3回未満、排便困難を呈するもの
男性では強い力みで排便が得られるため、便秘の認識が低い
大腸癌で生じるため注意が必要
【疫学】
女性に多いが、男性も60歳を超えると増加
【原因】
抗コリン薬、鎮咳薬,麻薬、抗うつ薬,抗不安薬,向精神科薬、抗パーキンソン病薬、利尿薬、気管支拡張薬、カルシウムブロッカー
【大腸内視鏡検査が必要な便秘=大腸癌のサイン】
- 便に血液が付着
- 便の太さが細くなった
- お腹の張りが持続
【最近の話題】
腸内細菌叢と便秘:腸内細菌叢の変化は便秘を生じる以外にも心筋梗塞・糖尿病・高脂血症・動脈硬化便など様々な病気との関連が疑われている
【治療】
今は新しい薬により便秘の治療の考えも変化
・生活習慣の改善
食生活:特に水分摂取と繊維摂取1日20g以上
排便姿勢:強い前傾姿勢、蹲踞の姿勢
運動
・薬物:刺激性下剤と非刺激性下剤に分類
非刺激性下剤を毎日適量内服して、排便回数を2回/日~1回/2日、バナナ状の便性状が目標
従来からの刺激性下剤(センノサイドやラキソベロン液などの薬)は、非刺激性下剤でコントロール出来るまでの一時的な治療として頓服
※刺激性下剤の連日の使用は腸管の動かす力(腸蠕動運動機能)を低下させる可能性があり、頓服が推奨。症状により漢方薬も使用