胃潰瘍と十二指腸潰瘍
【概要】
胃や十二指腸の粘膜が障害され掘れている状態
【原因】
多くはヘリコバクターピロリ菌感染
その他、消炎鎮痛剤の服用、多臓器からの炎症の波及、ガストリン産生腫瘍
【症状】
胃潰瘍:食事後の上腹部の痛み
十二指腸潰瘍:夜間や空腹時の痛み
潰瘍からの出血により黒い便や吐血
【緊急処置が必要な病状】
黒い便、吐血、穿孔(腸に穴が開くこと)
【診断】
上部内視鏡検査による観察
【治療】
内服治療:PPI(胃酸を抑える薬)による内服治療でほとんどの方で改善が得られる。潰瘍治療後にヘリコバクターピロリ菌の除菌療法施行(PPI+2種類の抗生物質を1日2回7日間の内服)
内視鏡治療:潰瘍からの出血があれば(緊急)内視鏡での止血処置が必要
手術が必要となる方:潰瘍からの出血が内視鏡で治療出来ない、狭窄(腸が狭くなり、食べ物が通過し難くなる)で食べ物が通過しない
【予後】
ヘリコバクターピロリ菌の除菌療法で潰瘍再発率は10%未満に低下
発癌リスクの低減